この記事では岡島研究室(熊本大学 工学部 情報電気工学科電子工学教育プログラム)についてまとめています。外部向けの研究室名は「システム制御研究室」としています。
岡島研究室の運営体制
制御工学の研究テーマ
岡島研究室では、制御工学に関する研究を行っています。研究テーマの中心は、制御理論であり、新たな制御アルゴリズムの構築や解析手法についての研究を進めています。モデル誤差抑制補償器という既存システムにロバスト性を付与する制御の枠組みを提案しており、この研究は10年以上進めています。また、量子化制御やマルチレート制御[YouTube]、外れ値にロバストな制御など、信号処理上の課題解決に取り組んでいます。
制御工学以外のトピックとして実応用に関する研究も行っています。避難所避難者の推移を予測する数理モデルの研究や、動画処理に関する研究[YouTube]、人工市場に関する研究などを行っています。
研究は基本的には個々に進めます。事前に、本年度のテーマ群を定め、学生間で希望を出してもらって決めるイメージです。
松永研究室(情報電気工学科電子工学教育プログラム)とは、キックオフミーティングや、年末報告会などで交流をしています。
年間スケジュール:
4月 キックオフ,制御ゼミ
6月 雑誌会(学科の授業科目)
8月 院試験
10月 席替え
12月 年末報告会,SICE九州支部講演会
2月 卒論発表会
岡島研の配属方法
情報電気工学科の4年生が配属の対象になります。優先配属枠は「電子工学教育プログラム」学生向けに提供されています。他方、一般枠で他プログラムから来る学生もいます。例年の枠は4-5名です。大学院は、情報電気工学専攻電子工学教育プログラム(改組がある場合は、電気電子工学専攻)になります。博士前期は4名、博士後期は随時となります。
研究環境
学生部屋では、各自1台のPCとモニタ2枚を支給しています。MATLABシミュレーションをベースとして理論検証を行う学生が多いですが、テーマによってはPython等も使います。4月と10月に座席を入れ替えます。4-9月は基本的に同じ学年同士で集まるように座席配置し、10-3月は研究テーマで近くなるように配置します。座席決めは基本方針は岡島が定めて、その後で学生同士で話し合う形です。
畳みスペースと研究ミーティング用 (?) モニターが学生部屋にあります。
研究室の飲み会や食事会等は、イベントごとに実施します。多くも少なくもない標準的な形だと思います。雑誌会や卒論・修論、年末などに実施することが多いです。
学会は制御関係の学会に行きます。毎年のイベントとしては、SICE九州支部講演会に毎年参加しています。4年生は原則学会発表はしないですが、SICE九州支部講演会には聴講者として参加します。国内の関連学会は計測自動制御学会[制御部門]とシステム制御情報学会です。国外ではIEEE CSS, IEやIFACなどになります。
主な参加会議:
MSCS,SCI,SICE九州,SICE Annual Conference
学会における学生の受賞は研究室Webページにまとめています。
卒業後の進路
研究室運営から10年経過し、卒業・修了後の進路は多岐に渡ります。トヨタや本田技研などの自動車系や、SCSK、NTTコムウェアなどの情報系、ソニーセミコンダクタなどの半導体系が業種として多い印象ですが、金融やセンサー系、制御系企業への就職もしています。(このあたりは、情報電気工学科・情報電気工学専攻の幅広さからきているかもしれません。)
岡島研究室の関連ページ一覧
研究室のWebページおよび関連ページは以下になります。
岡島研究室HP
岡島寛 (システム制御 control-theory.com)
研究業績や各種研究に関するまとめページが置いてあります。研究に関連するMATLABコードなども配布しています。
English Web Page
Hiroshi Okajima (Control Engineering control-theory.com)
英語ウェブページです。日本語のウェブページ内にあります。
制御動画ポータルサイト
制御工学チャンネル(伝達関数・状態方程式・MATLABなど)
様々な制御関連動画をまとめたポータルサイトを運営しています。
電気動画ポータルサイト
様々な電気電子関連の動画をまとめたポータルサイトを運営しています。
制御工学に関する基礎的な動画や専門の動画を配信しているYouTubeチャンネルです。