今年3月に東大名誉教授の北森先生が亡くなられました。面識はありませんが、北森先生の法政大学退職記念講演と、足立研セミナーの動画で制御の考え方(の一つ)について勉強しました。特に、制御理論と制御理論の間の連続性について意識されている部分は、MECの研究において影響を受けている面が大いにあります。
以下は、足立研セミナーの動画と、それに対応すると考えることができる解説記事になります。
北森法
北森法の論文です。1979年ですので、今から45年前の論文になります。部分モデルマッチングという低周波から合わせこむ制御器設計法になります。
PIDやI-PDの論文はこちらになります。
制御対象の部分的知識に基づくPID方式非干渉制御系の設計法 (jst.go.jp)
制御対象の部分的知識に基づくI-PD方式非干渉制御系の設計法 (jst.go.jp)
有限整定制御
有限整定制御の論文です。黒沢氏の論文を発展させたもので、連続時間有限整定の理論に関するものです。
連続時間系における有限整定サーボ系の設計 (jst.go.jp)
和分型状態方程式表現
物理的・工学的実情との整合性を考慮した和分型状態方程式表現 (jst.go.jp)
2024/7/26 追記
高知工科大で開催されるSICE FES 2024では、北森先生の追悼セッションとして以下のセッションが開かれます。8月28日の午後です。
知の饗宴2:物理と数学を結ぶ計測と制御:Kitamorism ー単なる数学の応用と工学との違いをみつけようー
また、計測と制御2024年7月号に追悼文が寄稿されています。
計測と制御 Vol.63. No.7 | 公益社団法人 計測自動制御学会 (sice.jp)
最後(もしくは、最後の方)の弟子である北大の小林先生から、以下の記事を教えてもらいました。上述の追悼文の中に触れられていた、若い技術者へのメッセージとのことです。